企業に就職して行うカウンセリング
臨床現場で働くのが看護師の通常の働き方になりますが、一般企業にも就職や転職を行うことは可能です。一般企業では社員の健康を維持するための福利厚生を充実させると共に、衛生管理を実施するために看護師の資格を有している人を雇用していることがよくあります。主な仕事となるのが健康管理室や悩み相談室などと名付けられた部屋に待機して、社員のカウンセリングを行うことです。
仕事をしていると様々な悩みを抱えるものであり、その相談相手を探したいと考えている人は少なくありません。その社員に向けた無償のサービスとして提供されているのが、看護師による健康相談やカウンセリングなのです。受ける相談は多岐に渡りますが、職場での人間関係の問題について打ち明けられたり、仕事の厳しさから脱却したいと相談したりする場合が大半を占めているようです。それぞれに適切なアドバイスをすることが求められており、もし心が病んでいると判断したら、心療内科や精神科などを紹介するのも重要な役割です。
アドバイスをするときには実体験を話すのが効果的であり、厳しい臨床現場で働いてきた看護師はその経験を生かすことができるでしょう。職場がまるで違っても仕事をしている人が悩みとして抱えやすいものは類似しています。そのため、似たような経験があるだけでカウンセリングも行いやすくなるのです。
転職で自分の経験を生かせる仕事をしたいと考えたら、一般企業でカウンセリングをする仕事に就くのも一つの候補となるでしょう。病気とまではいえない人を相手にするのが一般的な臨床現場とは大きく異なる点ですが、やり甲斐はあるはずです。